絶滅危惧種の植物

Red Data of Plants


日本の固有種、レッドデータに指定された植物を名前順に集めてありますのでご覧下さい。68種がUPされています。

 

 

 

地球上に生息、生育するさまざまな野生生物は、それぞれ異なった生息環境と結びついています。いろいろな生物が見られるということは、それだけいろいろな環境が存在するということです。

 さまざまな生物を分類するとき、その一つひとつを「種(しゅ)」と呼びます。種は生物を分類するためのもっとも基本的な単位です。ヒトも含めて、地球上のさまざまな生物は、それぞれ独立した種であり、永い進化の結果として生み出されたものです。そしてそれらの種がさまざまな環境と結びついて、生態系をつくり出しています。こうした種や生態系などの多様さ(違ったものがいろいろあること)を生物多様性といいます。

 生物多様性を生み出すそれぞれの種は、おのおの固有の役割をもち、ひとつの種は他の種とつながりを保ちながら生きています。私たちが暮らす環境の基盤は、こうした種と種の複雑で微妙なバランスのうえに成り立っています。

 たった1種の絶滅が、それを含んでいた生態系全体を崩してしまうような例もあります。ある種が絶滅してしまえば、それを人間の手で蘇らせることはできません。人間の活動のせいで多くの種が地球上から失われるとしたら、それは地球の生物多様性を大きく損なうことになります。それは、人類の生存基盤を危うくするだけでなく、地球上の全生物に影響を与えることになるのです。

 

日本にある約4,500種の植物のうち、約1,000種は日本固有種である。

Of Japan's 4,500 or so kinds of plants, around 1,000 are indigenous.

 Save nature for our future  generation

 

 

イブキコゴメグサゴマノハグサ科 コゴメグサ属)

本州(伊吹山、霊仙山)の山地の草地に生育。草丈520㎝の半寄生の1年草。茎は直立してまばらに枝を分ける。葉は対生し、上部では互生する。葉の鋸歯はあまり尖らない。花は白色で紫色の筋があり、下唇の中央に黄斑がある。萼裂片の先は尖らず、縁には短毛が生る。


イワザクラサクラソウ科サクラソウ属

日本の固有種。葉は径37 cmの円形、縁は不ぞろいの鋸歯形状である。高さ510程の花茎を伸ばし、15個の花を散形につける。花弁は5枚に分かれ、紅紫色で中央の花喉部は黄色、径2.53。開花時期は45月。


ウチダシクロキ  (ハイノキ科 ハイノキ属

 

打ち出し黒木は、東洋のガラパゴスと称される小笠原諸島の父島のみに生育する常緑低木。葉は、縁が内側に巻き込まれた厚い皮質で、表面には深いしわが刻まれています。また枝は、著しく張り出した翼状の稜がついています。


エゾサンザシ  (バラ科 サンザシ属

北海道、長野県(菅平)に分布。湿生の草原や林縁などに稀に生える。高さ38mの落葉小高木。樹皮は灰渇色、枝には長さ1cm程の太い刺がまばらにある。葉は互生、葉身は長さ510の広卵形~卵形、縁は羽状に浅く切れ込み、欠刻状の鋸歯がある。56月、枝先に直径11.5の白い花が集まって咲く。


 エゾナミキシソ科タツナミソウ属)

海岸に生えるナミキソウの変種で、湿地にまれに生え、透き通るような青紫色の花をつける多年草。茎は四角形で稜上にのみ上向きの短毛がある。ナミキソウに比べ、葉の先が細くなってとがるのが特徴。


エゾノチチコグサ(キク科エゾノチチコグサ属の多年草。)

北海道の礼文島と大雪、阿寒、知床各山系のみに分布し、高山の乾いた草地に生える。草丈は5センチから25センチくらいで雌雄異株る。茎には白い綿毛が生え開花時期は6月から7月である。


エゾルリソウ(ムラサキ科ハマベンケイソウ属の多年草。)

北海道固有種で大雪山系、夕張山系、日高山系などに分布し、高山の礫地や草地に生える。草丈は20センチから40センチくらい。葉は卵形で先が尖り、互い違いに生える(互生)。葉の表面には葉脈が目立ち、少し白っぽい。開花時期は7月から8月。


エゾルリムラサキ(ムラサキ科)

高さ10cm内外の多年草。全体に灰白色の剛毛が密生。葉は線状披針形。花冠は5裂。花は6月下旬~8月上旬。


オオイワツメクサ(ナデシコ科 ハコベ属。)

草丈10~20cmの多年草。茎は太く、葉は幅2~3mm、萼片は6~7mmで3脈がある。イワツメクサに似ているが、花や葉が全体に大きい。


カラフトアツモリソウ(ラン科 アツモリソウ属)

 草丈30cm~40cmの多年草。葉は3~4個つき、長楕円形で長さ10~15cm。先は尖る。花は6月1~2個つき、唇弁は黄色で袋状、褐色の斑点がある。背萼片、側萼片、側花弁は狭長楕円形で先は尖り、全て紫褐色。


カンカケイニラ(ユリ科)

小豆島の寒霞渓にのみ自生するニラ  の固有種。「幻のニラ」と呼ばれるほど個体数が減り、環境省レッドデータブックで「ごく近い将来における絶滅の危険性が極めて高い種」である絶滅危惧ⅠA 類に指定されている。高さ1525cm、葉は細長く軟らかで幅1.23ミリの三稜です。89月頃長い花茎を伸ばし先に散形花序を作ります。淡紫色小花を多数つけボンボリのよう花冠径5cm、花被片6個、雄しべは花冠より突き出す。綺麗な花。


カンチヤマハコベナデシコ目 ナデシコ科。)

 

残念ながら詳しい情報がありません。


キバナシオガマ(ゴマノハグサ科)

黄色い花のシオガマの仲間。表大雪の草地や礫地に生える多年草。根元からたくさん出る葉は羽状で、深く切れ込み、皺がある。花は1020個つき、花冠は上下に分かれる。上唇は鷲の嘴のように見え、下唇は3裂する。


キバナノアツモリソウ(ラン科 アツモリソウ属)

10~30cmの多年草。落葉樹の下、草原に咲く。葉は互生するが接近して着くため対生に見える広楕円形で先は鋭形。花は67月に普通1個つき、淡黄緑色で、径約3cm。背萼片は広卵形、側萼片は合着し楕円形、側花弁は斜卵形。唇弁は袋状で、側花弁とともに茶褐色の斑点があるが模様は花ごとに少しづつ異なる。本州(中部地方)~北海道。


キヨシソウ(ユキノシタ科 ユキノシタ属 多年草。)

根元から出る葉は腎円形で浅く5~7裂する。葉腋にムカゴができる。花は56月海岸の湿った岸壁に白い花をつける。


キリギシソウキンポウゲ科 キタダケソウ属 多年草。)

北海道の石灰岩の草地 花は67月 12個で葉が完全に展開してから花が咲くのが特徴である。


キリシマエビネ(ラン科 エビネ属)

多年草葉は他のエビネ属に比べて細く長さも15~30cmと短い。花は45月、花茎の先に数個着き、ピンク系~白系までいろいろあるが、うつむき加減に咲き、全開しない花が多い。伊豆七島、紀伊半島以南~沖縄本島常緑広葉樹林下。


クモマタンポポ(キク科 タンポポ属)

北海道中央高地、芦別岳、増毛山地の草地や礫地に見られる多年草。高さ20cm程度。根生葉は長さ7cm程度の倒披針形で、羽状に浅裂する。花は78月、別名アシベツタンポポ。


ケルリソウ(ムラサキ科 キュウリグサ属 多年草。)

茎はやや群がってつき、花後長く伸びると倒れる。葉は卵形~広卵形で、長さ2.5~5cm、幅1~3cm。茎の下部や葉柄には開出毛がある。

 

花は56月葉腋の少し上につき、1~2cmの小花淡青紫色、柄の先につく。


ゴショイチゴ(バラ科)

山地の二次林内や林縁などに生える落葉低木。本州・四国・九州に稀産するが、現存するのは山口県と高知県。4月~5月頃 約3cmの白い花が、うつむいて咲く。


ゴバンノアシ(サガリバナ科の常緑高木。)果実は4稜があり、実が四角形で4稜があり、碁盤の脚に似ていることからきている。この名がついた。沖縄県の石垣島、西表島、波照間島台湾、東南アジア、南太平洋、オーストラリアなどの海岸やマングローブに生育する。日本では八重山諸島にわずかに自生する。花は総状花序につき上向きに咲く。花弁は白く、雄蕊が赤く多数あって目立つ。果実は種子を1個含み、海水に浮いて遠くへ散布される。日本本土でも海岸に漂着物として見られることがある。魚毒性があり「毒流し漁」に用いられたこともある。


 

サクラソウモドキ (サクラソウ科サクラソウモドキ属。)

サクラソウモドキは,北海道の林の縁に生える多年草。サクラソウ属の仲間に似ているが,花冠はろうと状で裂片の先がとがるのが特徴。北海道でも稀にしか見られないが,礼文島では個体数が多い。


サンプクリンドウ (リンドウ科 サンプクリンドウ属。)

 

草丈5~20cmの越年草。八ヶ岳と南アルプスに分布する。高山の草地葉は長楕円形から広披針形せ先は丸い。花は淡紫色で茎頂の葉腋に1~数個つく。花の中央が白く雪を載せたようで見つけやすい。花の白いものもあります。


シソバキスミレ (スミレ科 スミレ属。)

草丈4~5cmの多年草。夕張岳の超塩基性岩地帯に特産するスミレで、全体に紅紫色を帯びる。葉は円形で長さ23.5cmで厚く、表面は深緑色で光沢があり、波状の鋸歯があり、脈はくぼむ。裏面は紅紫色。花は黄色で直径1.5cm前後、花弁の裏側が紅紫色を帯びるものが多い。側弁はわずかに毛がある。


シナノアキギリ (シソ科アキギリ属。)

山地に生える多年草で黄色い唇形の花が段になってつく。葉の形は円心形で、つけ根の部分はハート形である。よく似た黄花秋桐(キバナアキギリ)の葉は鉾形をしている。発見されたのは長野県の松原湖付近で、小山海太郎氏が発見し、牧野富太郎博士が発表した。


シブカワシロギク (キク科シオン属の多年草。)

蛇紋岩地に稀に生える。草丈は3060㎝くらい。葉は披針形で艶があり、互い違いに生える(互生)。花は3㎝ぐらいで8月~10月。舌状ではじめは白く、後に淡い紅色を帯びる。


ジングウツツジ (ツツジ科ツツジ族。)

落葉低木。愛知県、三重県に分布し、塩基性岩地に生える。葉は菱形で、3枚の葉が枝先に輪生状に互い違いに生える(互生)。花は5月~6月、2輪から4輪の濃いピンクの花をつける。


ジンリュウユリ (ユリ科 ユリ属。)

蛇紋岩地の山地に生える多年草。徳島県にしか自生していないユリで,蛇紋岩地で生育している。ササユリの変種だが,ササユリより小型で,細長い葉は白く縁取られ,花は濃いピンクが多い。甘い香りはササユリより強い。


スナジマメ (マメ科 スナジマメ属。)

長さ530cmの多年草。茎は匍匐して広がる。葉は2小葉からなり、小葉は長楕円形で長さ11.5cm。両端は尖り、裏面と縁に白い軟毛がある。花は黄色で67月。葉腋または茎頂につき、穂状花序または1個つく。


ソナレセンブリ (リンドウ科 センブリ属。)

草丈10cm程度の1年草。本州伊豆半島の海岸、岩場にさいている。茎は茶褐色で下部から分枝し、葉は対生でヘラ形、多肉質で表面に光沢がある。花は1011月枝の先か、葉腋に1個つく。花冠は黄白色で、裂片は倒卵形で紫の筋があり、中央部より下に楕円状で黄白色の密腺が2個ある。


タカネキンポウゲ (キンポウゲ科 キンポウゲ属。)

草丈815cm、根元から出る葉は扇形で切れ込みがあるが、上部の葉は3~6に深く裂ける。花は89月、黄色で茎の先に1個つく。特徴は萼片の外側に生える黒褐色の長い毛でがある。白馬連峰の一部にしか知られていない珍しい種類。


タカネグンバイ (アブラナ科 グンバイナズナ属。)

草丈820cmの多年草。北海道 高山の砂礫地や岩礫地。茎は全草無毛で粉白色を帯びる。葉は卵形~広楕円形。白い花は67月、6㎜ほどの軍配に似ている


タデスミレ (スミレ科 スミレ属。)

草丈2040cmの多年草。長野県のやや湿り気の多い落葉樹林下に生える。葉はスミレとは思えない長い葉で5月下旬頃。葉の付根から1.52㎝の白い花を25個つける。


タヌキノショクダイ(ヒナノシャクジョウ科の腐生植物。)

落ち葉などが微生物によって分解されたものを栄養にして生育する。夏に、湿った落葉に埋もれて、白みを帯びた壷状の花を咲かせる。徳島などごく一部に生育する。


チシマイワブキ (ユキノシタ科 ユキノシタ属。)

草丈530cmの多年草。北海道大雪山などの湿った岩礫地に生育。葉は根元から出て円腎形または腎形。花は78月、白色の花を多数つける。花序には縮毛が生えている。


チチジマキイチゴ (バラ科 キイチゴ属。)

父島にしかない貴重な固有植物。とげがほとんどなく沢沿いや山の稜線の林内に生育。花は、45月、純白の花弁で、下向きに5弁や八重咲きになるものもあります。


チチブイワザクラ (サクラソウ科 サクラソウ属。)

埼玉県秩父市・横瀬町の武甲山の石灰岩地に自生する固有種。天然記念物。葉は径37 cmの円形で、縁は不ぞろいの鋸歯形状である。高さ5-10 cm程の花茎を伸ばし、1-5個の花を散形につける。花弁は5枚に分かれ、紅紫色で中央の花喉部は黄色、径2.53 cm。開花時期は4-5月。


チョウセンカメバソウ (ムラサキ科。)

山地の草原に生える多年草で国内では阿蘇だけに分布する。草むらに隠れるように地面を這い、花柄の先に淡青紫色の花をつけ、茎や葉柄には伏毛が密生する。同じく阿蘇のみに生育するケルリソウによく似るが、こちらは毛が立っている(開出毛)点で異なる。


トキワカゴケソウ (カワゴケソウ科 カワゴケソウ属。)鹿児島県の馬渡川などの水位が増減する川岸、川床の岩上で生育する。ユニークな生態と希少性から天然記念物に指定された。


トキワバイカツツジ(ツツジ科 ツツジ属。)

愛媛県宇和島市の固有種で生育地が1ヶ所。渓谷沿いの林内あるいは林縁に生育する。常緑低木で珍しい常緑。若い枝は紫色を帯び、密生した短毛の中に少し長い腺毛をまばらにつける。花期は4月下旬から5月上旬で、淡紅紫色の花冠には上側内面に濃色の斑点がある。朔果は楕円形で、腺毛が生えている。


トチナイソウ (サクラソウ科 トチナイソウ属。)

草丈35㎝の多年草。茎は細くよく分枝してその先に輪生状に葉を群生する。葉はやや厚く、長さ1cm前後で表面に白色の毛がある。花は白色で、白色の長い毛が密に生えた花茎の先に2~4個つく。


ナガバアサガオ (ヒルガオ科 ナガバアサガオ属。)

沖縄の北大東島のみに生える。池や湿地に咲く常緑のつる性の多年草。全株無毛で、茎は長く這う。葉は長楕円形で、長さ57㎝、幅1.32.5㎝。縁には微毛があり、鋭頭または凹頭で、先端は芒状に尖る。乾くと黒変する。花は葉腋に1個ずつつき、花冠は鐘形、白色。萼は5個で、外側の2~3個は楕円形で大きい。


ヒメバイカモ (キンポウゲ科 キンポウゲ属。)

熊本県江津湖などに残る。梅の花に似た、白い小さい花を咲かせます。バイカモに比べ葉や花が小形で果実に毛がない点で区別できる。清流に分布するバイカモと異なり水田やため池に生息している


ハナシノブ (ハナシノブ科 ハナシノブ族。)

 

熊本県、宮崎県等に分布。山地草原に生える多年草。茎は高さ70100cm。葉は下部のものは葉柄がある。花は68月、茎の上部に円錐状につき、花冠は美しい青紫色、日本固有種


ヒシモドキ (ゴマ科 ヒシモドキ属。)

 

沼地や小川などの浅水域に生える稀な水草。1科1属1種の仲間の居ない植物。浮葉植物の1年生草で、種子で越冬します。ゴマに似た薄ピンク色の可憐な花を付け、また錨を思わせる特異な形状の種子を実らせます.


ナンゴクデンジソウ

(デンジソウ科 デンジソウ属。)

九州南部、西表島の水田や湿地などに生える一風変わったシダの仲間では珍しい水草です。地表を這いまわる根茎から何本も柄を伸ばし,その先に4枚の葉をつける。その様子が漢字の「田」を連想させるため,こんな和名がついた。水位が高い条件では,柄を長く伸ばして葉を水面にペタッと浮かせる


ヒモラン

 

(ヒカゲノカズラ科 ヒカゲノカズラ属。)

本州の神奈川県から沖縄、台湾、中国に分布。暖地の山林中にややまれに生育する常緑性のシダ植物で、樹幹や岩上に着生し下垂する。生育はとても遅いシダで、大きくなるのに230年かかります。茎は細くひも状となる   葉は鱗片状で、長さ2ミリ以下と小さく胞子嚢(胞子をつくる場所)は葉の脇につきます。


フサタヌキモ

 

(タヌキモ科タヌキモ属。)

日本の本州中部以西の湖沼の浅水中にまれに産する浮葉性の食虫植物の水草で、湖沼やため池に生育する。茎に呼吸枝ができることがあり、捕虫嚢は発達せず、まれに1~2個できます。開放花と閉鎖花をつけ、開放花の花期は7-8月、花弁は黄色で3-5個つける。


フタナミソウ

 

(キク科フタナミソウ属。)

日本固有の花で、礼文島にのみ分布しています。名前は、礼文岳の隣にある二並山の名にちなんで付けられました。特に岩場を好み、崖や岩の上に上向きに1個ポツンと咲くのが特徴。


ヘツカラン

 

(ラン科 シュンラン属。)

鹿児島県から沖縄県台湾からインドにかけて分布する寒鳳蘭(カンポウラン)の変種で、やや小形。樹木の枝の付け根に寄生していまずが、最近は見つけることが殆どできません。花茎が弓状に下垂する。3枚の萼片と花弁のうち2枚は白く、中央に紅紫色の筋が入る


ホウオウシャジン (キキョウ科。)

イワシャジンの変種で、南アルプスの鳳凰三山にだけ生える固有種。イワシャジンの高山型と考えられている。イワシャジンよりも花冠が小さく、萼片の鋸歯が少ない。

 

高山の岩壁に垂れ下がって生える多年草で、花柄の長さは1030㎝。下の葉は幅14㎜ほどになるが、上の葉は次第に細くなり3㎜ほど。花は青紫色で長さ1.8㎝ほど。花期は8~9月上旬。


ホザキツキヌキソウ (スイカズラ科 ツキヌキソウ属。)

山梨県の山地に生息。草丈30cm程度の多年草で茎は叢生し、全体に開出する長軟毛が密生する。花は輪生状の葉の中央から穂状花序を直立し、数個つける。


ホソバノギク (キク科 シオン属。)

熊野川流域にのみ見られる固有種。草丈は3060㎝くらいで茎に毛は生えていない。葉は幅の狭い披針形で、互い違いに生える(互生)。葉には艶があり、葉脈がへこむ。

 

花は2㎝ほどの小さな白い花(頭花)をつける。別名キシュウギクとも呼ばれる。


マノセカワゴケソウ (カワゴケソウ科 カワゴケソウ属。)

 

鹿児島県の天然記念物。水位が増減する川の岩石の上で生育する。閉鎖花を作り自家受粉。根は苔類のような葉状体になり、この根でも光合成を行う。日本に生育する種はいずれも茎がほとんどなくなり、葉状体上に鱗片状の葉と単純な花がつく。


マメナシ (バラ科ナシ亜科ナシ属の落葉高木。)

 

愛知県の小牧市など。ナシの原種でサクラに似た白い花をつける。実は1㎝程度で渋みがあり食用にはならない。氷河時代の残存植物と考えられていて別名イヌナシという。


マルババイカツツジツツジ科 ツツジ族。)

中国原産。樹高は13mで、葉は全縁、濃緑色の革質、葉は楕円形~長楕円形、互生または枝先に束生する。花は4月頃、枝先に24個の花径4050mmの白色~薄桃色の花をつける。花びらの根元付近に濃い赤紫の小さな斑点がある。日本のツツジと大きく違うのは、常緑であることと先端が上に曲がる。


ミズキンバイアカバナ科チョウジタデ属の一種)

 

千葉県、神奈川県、高知県および宮崎県の4県のみに生育。水辺を好む抽水性の多年生草本である。直立せずに地面を這うように面的に生育する。春から夏に黄色い一日花を咲かせる。


ミミモチシダシダ植物でイノモトソウ科 ミミモチシダ属。)

 

マングローブ林に特有の常緑性シダで,日本では西表島に生育している。根茎は塊状で巨大になり,高さ2mに達する,薄茶色で,基部は黒褐色となり,淡褐色で大きい鱗片をつける。


ミヤコジマソウ (キツネノマゴ科ヒロハサギゴケ属の多年草。)

 

日本では、宮古島の東平安名岬にのみ分布し、海岸の崖下の砂地や石灰岩上に生える。草丈は2030㎝。茎は地を這って広がり、節から根を出す。

葉は対生で卵円形。葉の両面には軟らかい毛が生える。葉の縁には波状のぎざぎざ(鋸歯)がある。

 

花6月~8月で白い小さな花を2輪から5輪咲かせる。


ミヤコジマハナワラビ  (ハナヤスリ科 ミヤコジマハナワラビ属。)

 

立ち上がった茎の先端に水平に広げた葉の間から、胞子葉が立ち上がるという珍しいシダ類である。草丈3050㎝の一属一種の常緑性シダで生育地の数は少なく、絶滅が危惧されている。


ムニンホウズキ

 

 

ナス科 ムニンホオズキ属。小笠原諸島

希少植物の宝庫であるが詳しい情報がまだ充分でなくこれからの研究と保護が待たれる。

 


メアカンキンバイ (バラ科 キジムシロ属。)

 

北海道固有種知床山系、阿寒山系、大雪山系、十勝連峰、羊蹄山などの礫地に咲く多年草。背は低く310㎝。茎先に花径15ミリくらいの黄色い花を数個つける。先が丸いしゃもじのような形をした5枚の花びらの間は空いていて、緑色の咢片が目立つ。


ヤクシマリンドウ (リンドウ科 リンドウ属。)

 

草丈720㎝の多年草。鹿児島県屋久島の山頂に生育する固有種。花は茎頂に1個つき、鐘状筒形、青紫色。松のような小さく細い葉にもかかわらず花は34㎝と大きい。


ヤマタバコ (キク科 メタカラコウ属。)

 

山地の林内や林縁などに極めて稀に生える。高さ100130㎝の多年草。根生葉は細長く柔らかそうです。この葉がタバコの葉に似ているからこの和名になっています。初夏の頃に 1 メートルくらいの花茎を出し,黄色い頭花をたくさんつけます。舌状花は 3 または 5 枚で,筒状花の周りにつきます。


ユズリハワダシ

 

 

ユズリハ科ユズリハ属ヒメユズリハ種


ヨウラクラン (ラン科 ヨウラクラン属。)

 

本州(宮城県以南)~沖縄。樹幹または岩上に着生する多年草。茎は束生し、下垂する。葉は410個、袴状で左右から扁平、2列に互生する。花期は46月。茎頂に花序をつけ、世界一 花が小さいランオレンジ色の小花を多数、密に輪生する。


レブンソウマメ科オヤマノエンドウ属の多年草。)

 

北海道礼文島の固有種。礼文島の桃岩展望台や桃岩歩道などで見られる。草丈は11025㎝。白い絹毛が目立ちます。1本の花柄に数個~十数個の紫色の花を上向きに咲かせる。花期は67月。


ワラビツナギ ツルシダ科 ワラビツナギ属。)

 

九州(奄美大島)、沖縄本島、石垣島。暖地の山地の林下の樹幹や岩上に見られる珍しいシダ。葉は長さ20㎝程度。葉の裏面には毛が生える。胞子嚢(胞子をつくる場所)群は葉の縁近くにつく。和名は、長い根茎にワラビ(シダの意味)が多数つながっていることに由来する。